CODE を読んだ
この本は去年週刊アスキーで紹介されており、それがきっかけで購入しました。ちなみに購入したのが去年の8月、読み始めが今月頭で、読了が6/21ということで、読み始めるのも、読み始めてからも長い時間がかかってしまいました。ちなみに、本書の続編とも言うべきコモンズも同時に購入してあるので、これまた急いで読まないと不良在庫になってしまいます。
ちょうど、P2P によるファイル交換ソフト「Winny」の開発・配布者が著作権法違反を幇助した疑いで逮捕されたニュースもあり、これ近辺(ネットにからむ著作権問題)の話題が盛り上がっている頃ですね。
本書は、1999年に元となる本「CODE and other laws of Cyberspace」の翻訳として2001年3月に発行されました。
一言で言ってしまうとインターネット(サイバー空間)における法規制のあり方について論じられています。
といっても、単純に規制を厳しくしろとか、逆に緩くしろといった、短絡的な内容ではありません。さらに言えば、目先の事態にどう対応するかといった話ではなく、今後(長期的に見て)サイバー空間をどのように扱えばいいのかを法の根底に立ち戻り深く掘り下げて論じています。
訳者あとがきにも書いてありますが、インターネット周りの規制の在り方について、ちょろっと知りたいと思い手にとったのであれば、後で大変後悔することになります。別の言い方をすれば、気軽に知識を仕入れるためのビジネス書ではなく、法関係・法解釈の専門書です。
専門的な内容をわかりやすく語ろうとするあまり話が長くなってしまったり、アメリカの法律を知っていないと本質を理解できない(体感していないと肌でわからない)内容があったりと、やや難しい側面はありますが、サイバー空間に限らず、法に関する見方・とらえ方の参考になります。
「訳者あとがき」から読むと本書の全体像がわかり、自分自身の中に本書を読む目標(ゴール)が生まれます。その上で本文を読むと、楽な気持ちで読めるのではないでしょうか。
「『あとがき』じゃなくて、前書きに書いてよ!」って思うような内容が書いてありますので。
(2004/06/21読了)
CODE ― インターネットの合法・違法・プライバシー
ローレンス レッシグ (著), 山形 浩生 (翻訳), 柏木 亮二 (翻訳)
価格: ¥2,940 (税込)
単行本: 530 p ; サイズ(cm): 21 x 15
出版社: 翔泳社 ; ISBN: 4881359932 ; (2001/03/27)
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