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2004.08.11

コモンズ を読んだ

この本は、以前紹介したCODE ― インターネットの合法・違法・プライバシーの続編といった内容です。
オリジナルのタイトルは『The Future of Ideas: The Fate of the Commons in a Connected World』といいます。

コモンズ
前作「CODE」がインターネット(サイバー空間)における法規制のあり方について論じられた法学の専門書といったイメージであるのに対し、本書「コモンズ」は前作で抽象化し理論化したものを具体的な事例に基づき解説したものといった感じです。したがって本書の方が挙げられた問題点が身近でわかりやす、く興味を持って読み進むことができます。

前作はインターネット(サイバー空間)上の法規制・法解釈全般といった内容でしたが、本書では知的所有権・著作権を中心に語られているので、こちらの方に興味がある方は本書だけでも十分だと思います。
前作を読んでから本書を読んだ方が理解が深まることは間違いないですが、本書だけでも満足のいく内容となっています。ちなみに「訳者あとがき」で前作の要点が簡単に(本当に簡単に)まとめられていますので、前作を読んでいない方は「訳者あとがき」を読んでから本文を読まれてもいいのではないでしょうか。

決して読者の一人一人がすぐに実行でき変化を起こせるような身近な問題は取り上げていませんが、事例を通して基本的な考え方を学べるので、何か(具体的には明示できませんが)を生み出したり変化させることができるような気がします。・・・考えるヒントを与えてくれたとでもいいましょうか。

また、(訳者もあとがきで書いていますが)前作や本書を読むとアメリカの憲法起草者がいかに優秀なのかがわかります。そういう印象になるような書き方をしているとも言えますが、現代の問題を憲法に照らし合わせきちんと解釈すれば非常に簡単な回答が出てくるという印象を持ちました。憲法という非常に高度なものを洗練された文章で表現していることに驚かされます。

どうしても前作と比べてしまう書き方になってしまいますが、本書は前作よりも語調が強く江戸っ子のようなべらんめぇ口調な感じです。アメリカンジョークも増量されている感じです。

それと、わかりにくい用語がいくつかあったりします。インターネットに関する用語で解説がないもの(例えば、“IPSec”や“IPv6”など)は、IT業界以外の人にはわかりにくいと思います。
さらに、“キャッチ22”とか“エーテル”といった表現が出てきますが、こういった言葉はアメリカではメジャーな言葉かもしれませんが日本では知名度が低いような気がします。皆さんはご存じですか?
ちなみに私は“キャッチ22”とか“エーテル”なんて言葉はひさしぶりに聞きました。
(2004/08/05読了)

コモンズ
コモンズ
ローレンス・レッシグ 他
価格:¥ 2,940(定価:¥ 2,940)
単行本
出版社: 翔泳社 ; ISBN: 4798102040 ; (2002/11/30)

■ 関連の本

CODE ― インターネットの合法・違法・プライバシー
CODE ― インターネットの合法・違法・プライバシー
ローレンス レッシグ 他
価格:¥ 2,940(定価:¥ 2,940)
単行本
出版社: 翔泳社 ; ISBN: 4881359932 ; (2001/03/27)

Free Culture
Free Culture
ローレンス・レッシグ 他
価格:¥ 2,940(定価:¥ 2,940)
単行本
出版社: 翔泳社 ; ISBN: 4798106801 ; (2004/07/23)

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