瓦礫の広域処理に賛成?反対?
今回の東日本大震災によって発生した瓦礫の処理について、全国で瓦礫の処理を行おうという動きがあります。
この動きに対し、賛否が分かれています。
結局は、瓦礫に放射性物質が含まれているか否かという点で意見がわかれているのだと思います。
例えば、次のサイトでは、瓦礫の全てに放射性物質が含まれているという理解のようです。
▼瓦礫問題陳情書 | がれき広域処理を憂慮する有志・沖縄準備会
放射性物質が含まれているという前提に経てば納得できる点もありますが、放射性物質が含まれていないという前提に経てば疑問も出てきます。
例えば、次の項目。
(7)広域処理は憲法・地方自治法違反である。 広域処理の地方自治体への強制は、地方自治の本旨をうたう憲法に反し、団体自治と住民自治という原則を定めた地方自治法に反します。
こうした非常事態なので、法律問題ではなく、どうすれば解決するのかという議論が必要なのではないでしょうか。
また、次の項目。
(9)広域処理は、道義的に反する。福島原発事故によって発生した放射性廃棄物は、すべて第一義的な責任者である東電が引き取るべきものです。責任の所在を曖昧にし、安易に汚染瓦礫を引き受けることは、放射性廃棄物を離島が受け入れる前例となりかねません。
「東京電力が責任をもって処理をしなさい」ということでしょうか?
放射性物質の問題がなければ、むしろ広域処理を行うことのほうが道義的だと思います。
また、
(10)沖縄だからこそ可能な、被災地支援の可能性がある。 沖縄は放射性物質の降下が少ない、日本でも有数の清浄な土地です。沖縄は、放射能フリーの県産農産物の増産、健康食品の開発・増産、保養地の整備、避難者の受け入れなどを通して、被災地復興を支えることができます。
ここまで自信を持って、『日本でも有数の清浄な土地』『放射能フリーの県産農産物の』と言えるのが不思議でなりません。
また、『避難者の受け入れ』と書いてありますが、『被災者』で無いところもポイントです。
ちなみにこのサイト、どういった方が作成したのかよくわかりません。
「がれき広域処理を憂慮する有志・沖縄準備会」と書いてありますがどういった団体でしょうか。
どういった団体かわからないので、そもそもこの文書を信頼して良いかわかりません。
ちなみにこの団体。琉球新報のニュースに出ていました。
■がれき受け入れ検討撤回を陳情 県内2市民団体 - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース
「つなごう命-沖縄と被災地をむすぶ会」(伊藤路子・沖本八重美共同代表)と「がれき広域処理を憂慮する有志・沖縄準備会」(谷中真美子暫定代表)は12日、県議会の高嶺善伸議長を相次いで訪ね、仲井真弘多知事が被災地のがれきの県内受け入れを検討していることについて撤回を求め、陳情した。給食に安全な食材を使うことや、子どもの内部被ばくが検査できる医療機関の確保なども求めた。
両団体とも、東京電力福島第1原発事故の影響を恐れて県内に避難してきた人を中心に組織している。
沖縄に避難してきた人を中心とした組織のようです。
ちなみに暫定代表の谷中真美子さんですが、この方と同一人物でしょうか?
■低線量被曝者の会Society of Hibakusya(SoH): 谷中真美子 挨拶Mamiko Yanaka, Co-Director of Society of Hibakusya
谷中真美子, 福島原発事故 低線量被曝者
Mamiko Yanaka,
福島原発事故により、「低線量被曝者」となりました。福島原発事故以後、鼻血、下痢、腹痛、頭痛、だるい、じんましん、歯が痛い、はぐきの腫れ、目のかすみ、のどのいがいが、集中力がない、という症状が出たのです。
私は、3月11日までは、原発も、放射能も、まったく知識がありませんでした。福島原発事故以後、どんどん具合が悪くなるのです。自分の身体がどうなってしまうのか、必死で、学習しました。
私には、甲状腺の持病があります。甲状腺は、よう素、セシウムという、放射性物質を一番ためやすい器官ということが分かりました。チェルノブイリ原発事故で、5年、10年後に、多くの子供が甲状腺がんになった。20年後に、多くの成人女性が甲状腺がんになった、ということを知りました。
東京で、8件の病院に行きました。どの医者も、「東京で被曝なんてあるわけがない」と、鼻で笑いました。テレビでは毎日、日本政府、国営テレビNHK、東京電力が、安全です、ただちに健康被害は出ません、と繰り返していました。そして、私は、生まれ育った東京を去り、福島原発から2000km離れた沖縄県に避難しました。
(以下、省略)
確かに難しい問題です。
このまま放置して良い問題でもないので、何とかして解決しなければなりません。
ちなみに徳島県の考え方が次のところに掲載されています。
公的機関の回答ですから、バランスのとれた表現になっています。
こうした表現が瓦礫受け入れ反対派から出てくると、問題解決に向かう気がします。
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