大学新設不認可問題
田中真紀子文部科学大臣が、3大学の新設を不認可した問題で、本日、衆院文部科学委員会で、「現行制度に則り認可する」と述べたようです。
▼【田中文科相不認可問題】3大学新設、一転認可 田中文科相表明 - SankeiBiz(サンケイビズ)
今回の件、八ッ場ダムの騒動と似たものを感じます。
そもそもの発端は、読売新聞によると、
『大学の質の低下が進んでいるため、大学設置の認可を審査する審議会制度を抜本的に見直すという。田中文科相は「見直しを行う間は、大学の新設を認めない」としている。』
(田中文科相、3大学新設認めず…審議会答申覆す : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)より)
とのこと。
感覚的に、大学の質の低下が進んでいるということには共感ができます。
(客観的に質が低下していることを評価するのは難しいと思いますが)
大学設置の認可を行う審議制度の見直しも必要かもしれません。
ただ、大臣のポジションで何かするのであれば、個別案件について指示すべきではなく、大所から見るべきだと思います。
大学新設の過程は良くわかりませんが、以前、学部新設の過程を少しだけ、かじったことがあります。
その時のことを思い返すと、今回の騒動は、開校の直前すぎる印象です。
用地確保や設備の建設・手配、学生募集など様々なした準備が進んでいたところだと思います。
認可が降りてから、それらの準備をすればいいだろうという意見もあると思いますが、現状これが慣例だとしたら、そう簡単に言えないと思います。
なので、根本的に教育制度を見直すことに異論はありませんが、ここまで進めていたものを不認可にするのに整合性がないと感じます。
ちなみに今回の不認可について支持している人がいるかどうか調べたら、いらっしゃるようですね。
Google検索最初に見つけたのはこの方。
▼「大学新設不認可」の田中真紀子文科相を断固支持する。国民の血税を無駄遣いするな: 中年おじさんの毒舌独語
税金が投入されているのは事実でしょうし、(今回の3大学はわかりませんが)「大学を設立すれば儲かる」みたいな話もあると思います。
ただ現時点で特定の大学を不認可にする理由にはならないと思います。
ちなみに、将来、この3大学が廃校などになったら、今度はどのような騒動が起きるのでしょうか。
田中大臣の判断は間違ってなかったという事になるのでしょうか。
廃校を望むというのも健全ではないと思いますし、その時、こういった話にならないためにも、現存する大学については、質の向上を目指していただきたいし、国や民間が協力していって欲しいと思います。
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